大変ごぶさたしております。
確認してみると前回記事から1年以上経過しておりましたね。

加齢のためかストレスもなくなってのほほんと暮らしているためか、だんだんと自らの考えをぶちまけてやろうという衝動が薄くなってしまっている今日この頃です。

そんな日々ですが、久々にこれは、、というネタがありまして。

長々とした文章を見るのは面倒、という方のために先に結論を言っておくと、「ベビーシッター紹介事業者には、一定の届出・報告義務を課すべき」というおはなし。


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事の発端は、某ベビーシッター紹介サービスにおいて何らか事件があったらしい、というネット上での話題です。

当該サービス名で検索をかけても確たるソースは出てこないため真偽はよくわかりませんが、とある筋から側聞したところによると、どうやら男性シッターが男児に性的いたずらをしたらしいということ、これを保護者がツイッター上において非公開のアカウント(いわゆる鍵垢)でつぶやいたらしいということ、しかしながら、本人または周囲があまり事を荒立てたくないとの事情で具体的な話が表に出てこない、ということのようです。

上記の経緯については書いたとおりあくまでも個人的に又聞きした話であり、ネット上でも「何かがあったらしいがよくわからない」という声しか見当たらないわけですが、それゆえにベビーシッターを利用する一部のワーキングマザー層などにおいて不安がひろがっています。

一方、当該シッター紹介会社においてもネット上での本件の噂については把握しており、「発覚時から情報収集に努めておりますが、現時点では、該当すると思われる事案の事実確認はできておりません」とのリリースを発出されています。

そのため、単なるデマが都市伝説的に広まった可能性もありますが、リリースに対して逆に会社が何かを隠そうとしているのではないか、と不安の解消には至っていない模様です。(ところで、当該リリースは会社のウェブサイト上のお知らせページ等からの導線はなく、別ディレクトリに独立したページとして設けられているようですが、やっぱり話自体をあまり表にしたくないんでしょうか?)

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ところで、ベビーシッター紹介事業に限らず、いわゆるプラットフォーム・ビジネスにおいては、契約はサービスの提供者と利用者間で直接行われるものであり、マッチングを行う事業者は当事者間のトラブルについては責任を負わない、とのスタンスが一般的であります。

本件事業会社においても、サービス利用規約において、「当社は、いかなる場合であっても、サポートサービス契約の当事者になるものではなく、保育者と保護者等の間の紛争、その他利用者間の紛争に関し、一切法的責任を負うものではありません。」と明記されています。

個人的には、プラットフォーマーに過度な責任を負わせることは新たなビジネスを委縮させるために基本的にはあまり賛成する立場ではないのですが、しかしながら、少なくともベビーシッター紹介事業のように育児に関するサービスを仲介するプラットフォーム事業者には一定の責務を課すことが必要ではないかと思います。

噂となっている本件において、(実在するなら)真の被害者は子どもであり、性的被害を含め重大な人権侵害を受けたとしても自ら解決を図る能力はないわけですが(乳幼児であれば被害認識持ち得ない場合も)、保護者は事件を表にして騒がれたくない/相手が自宅住所を知っているので怖い/紹介サービス会社とこじれて今後利用できなくなったら困る、等、きちんとした解決に消極的になることもあり得ます。(本件において、具体的内容が出てこない背景として噂されるのがこうした事情です。もちろん、これまた真偽は不明ですが。)

事業者においては、こうした不祥事が出てくればサービスの信用力やブランドに傷がつくわけですから、利用規約を盾に「自分たちは関与しない」と言ってなるべく話を表沙汰にしないでおこうすることは、倫理的な善悪はさておきビジネス上のインセンティブとして当然起こるわけです。

こうした状況を放置すれば、被害者本人たる子どもの人権救済は十分に果たされることなく、また、現状のベビーシッター紹介事業における問題やリスクが表面化することによる何らかの措置検討の機会も失われ、柔軟な保育支援サービスを求める他の一般保護者は不安を募らせるだけと、社会的なデメリットが非常に大きくなってしまいます。

そこで、ベビーシッター紹介事業者に対しては、サービス実施について届出義務を課すとともに、死亡や重大な事故および保育者による刑事事案になりうる重大な人権侵害について、その疑いを含めて認識した場合には直ちに当局に報告することを義務付けるべき、というのが今回記事の主張です。

シッターに一定の資格要件を義務付けろとか、当事者間トラブルに対して解決責任を負えとまで現時点で言うつもりはありませんが、紹介事業者としてこれくらいの責務は担って当然ではないでしょうか?

そうすればツイッターでつぶやいた当事者を特定して紹介会社代表がDMで突っ込む(あくまでも側聞)などというキナ臭い話も起こらず、マーケットの健全な発達につながるでしょうから。


では、またいずれ。