正月早々から、スキーバスが事故を起こして運転手2名と若い大学生ばかり12名の方が亡くなった。その他一命を取り留めたとはいえ中、重い後遺症を残すほどの被害に遭われた方もいるかも知れない。

自分自身今もスキーを趣味とし、大学時代はスキーバスで何度もツアーに行っていた身からすると、今回の事故に対しては他の事件にも増して何とも言えない気分になる。

しかしながら、どうも今回の事故に対する世の中の反応に違和感を感じる。格安ツアーでコスト削減、安全管理を怠ったために事故が起きたといわんばかりの反応で、ずさんな管理をしていたバス会社を叩いてやろうとする雰囲気が世の中に満ち溢れているように感じる。

まず、事故を起こしたバス会社には使用者としての賠償責任と、(事故原因が運転手の健康問題によるかに関わらず)健康確認を怠っていたことの問題責任は免れず、事故原因がなんであれ金銭的・法的に一定の責任を果たさなければならないという認識は最初に明言しておく。

しかし、マスコミ含めて、格安ツアーのせいで、こんな会社のせいで事故が起きたと言わんばかりの反応は何なのだろう?こう言っては身も蓋もないかもしれないが、「運転ミスによる単なる事故」というのも世の中存在するわけだ。

原因がハッキリしないと何とも言えないけれど、伝わってくる状況や乗客の証言からすると高速に乗るべき地点を行き過ぎて、焦って無謀な運転をしていたようにも思われ、もしそうだとすれば主には運転手個人の責任が大きく、コスト削減だ何だという話とは関係ない。事故を起こした運転手の技量がそれほど高くなかったとする報道もある。

(参考・NHKニュース)
運転手の技量心配 採用後2回の運転研修
https://t.co/Eq3epdt7Ku #nhk_news

もちろん、技量が足りない運転手を雇うこと自体が問題という批判もあり得るだろうが、免許を持って経験もある中で会社としては研修確認をしており、仮にそれが不十分だったとしてもあそこまでの事故を起こすこほどの因果を問えるものでもないだろう。

そういう意味では、今回の事故は本当に格安ツアーがコスト削減圧力から安全配慮を怠らせた、規制が足りない、みたいなステレオタイプな見方が本当に正しいのか?とつい疑問に思ってしまう。

もちろん、捜査が進んで運転手の体調に問題があったのに無理な運行で事故を招いた、というステレオタイプ通りの事故原因が判明するかもしれず、それはそれでより厳しい批判がなされて当然だろう。

しかし、何も分かってないこの時点で、(杜撰な管理状態があったとはいえ)当該バス会社や取り巻く格安スキーツアー業界を悪者に仕立てようとする作意が感じられるマスコミ報道や反応は非常に気持ちが悪い。

どちらにせよ巻き込まれた人には不幸に変わりはないが、関係がないのに詳細を知らぬままにヒステリックな反応をしてる人は一度冷静になった方がいい。バス会社をそこまで叩くなら、運転手の健康不良が事故原因と明らかになってからでも遅くはない。



最後にバス会社およびツアーを企画した会社の経営者・関係者の方へ。最終的に、どこまで皆さんの管理に非があって事故に繋がったかは現時点では分からないが、間違っても自ら命を絶つようなことはされないよう、気を確かにもって踏ん張ってください。

事故原因に対する実質的な因果関係がなければなおのこと、もし大きな問題があったにしても、事故に対して果たすべき責任に向き合い、どんな形であれご自身と家族の人生を進めていくことが皆さんの役割であり、ベストな選択です。

自分はこうした状況に置かれたこともなく単なる綺麗事かもしれないし、こんなところで書いたところで耳に届くとも思えないけれど、ただ人を叩きたいだけの醜い悪意が渦巻いているであろう中で、多少の励ましになればと思い、あえて書いておきます。

そして最後の最後に、命を落とされた方々のご冥福をお祈りするとともに、遺族の方々、負傷された方の心身が癒される日が1日も早く来ることを願っております。