ゴゴログ、久々の更新はこれまた久々のビットコインネタです。

以前の記事では、Mt.Goxの破たんを機に、ビットコインの価値は急速に落ちると予想していましたが、350ドルを切るところまで徐々に値を下げたあと、ここ一月ほどはおおむね400ドル台で安定しています。 ビットコインの金銭価値について懐疑的であることにはかわりありませんが、「価値が急速に落ちる」との予想は外れですね。。

さて、そうしたワケで、安定しているがゆえに最近はマス的にはあまり取り沙汰されなくなくなったビットコインですが、「仮想通貨」の意義については色々と議論は続いているようで、ゴゴログ的にも視点を変えて、「つまるところ仮想通貨とは何なのか?」を考えてみました 。まだちょっとアタマの中が整理されきっていないところもあり、やや生煮えかもしれませんが、ちょっとまとめてみます。



仮想通貨その他の決済方法と何が違うのか?

まず、ビットコインをはじめとする現状の仮想通貨については、ブロックチェーンなどの技術的新規性は語られるものの、使われ方という点で、クレジットカード決済やPaypalとかと何か違うの?というところが、見えにくいように思います。というワケで、まずはその他の支払手段と比べてみましょう。

 ・離れた場所の人と取引をして、そのおカネを直接払いにいく
 ・郵便局に行って現金を郵送する
 ・代金を銀行に行って振り込む

このあたりは、違いが明確ですね。取引決済を完了するためには、ある程度の物理的な移動が必要になってしまい、程度の違いはあれ面倒です。

 ・ネットでクレジットカード決済する
 ・インターネットバンキングで振り込む
 ・Paypalで支払う

こちらになると、ちょっと違いが見えにくくないですか?支払う人本人は特にどこかに移動する必要はなく、PCなどからいつでも決済を完了できる点でいえば、ビットコインでの支払いなどと特に違いありません。

しかしながら、こうしたインターネット決済であっても、決済機関があなたの代わりにあなたの銀行口座から正しい金額のおカネをひきだし、相手の口座に正しい金額を振り込むという処理を行う必要があります。

このシステムの維持にかかるコストがどれくらいか具体的には知らないのですが、絶対にミスがあってはならず、かつ日々膨大な取引の決済運用を維持するというのは、かなり運用負荷の高いシステムであることは間違いありません。また、何かのトラブルでシステムが止まってしまうと、大きな影響が発生してしまうというリスクを抱えています。

しかし、仮にビットコインで決済するならば、あなたはビットコインを買って、それを相手に送れば決済が完了します。つまり、仮想通貨は、間接的な決済処理を挟むことなく、ウェブを通じて相手にダイレクトに送金(直接決済)することを可能にする手段である、というところが他インターネット決済手段との決定的な違いです。


仮想通貨の普及で変化すること

直接決済のメリットとしては、まず、決済のコスト・手数料が安くて済むということが挙げられています。(第3者の間接的な決済処理だと、決済リスクを肩代わりする分のコスト・手数料が発生します。)
 
しかしながら、より大きな違いは、相手が銀行口座をもっていなくても、取引決済ができるという点です。途上国や何らかの事情で決済口座を持っていなくても取引が可能になるというのは、そうした「金融弱者」にとってビジネス拡大の可能性を開くものになりえます。

ただし、直接決済できることによるその他メリットや、銀行口座を必要とせずに決済できることの結果、どこまで世の中が変わるのかは、ゴゴ的には正直まだそんなにイメージできていません。 仮想通貨技術が完成すれば決済手段の進化につながることは間違いないですが、仮想通貨ビジネス自体は、結構地味なビジネスになる予感がします。(地味だから悪いワケではないですが、いわゆるネットビジネス好きな人々のイメージには合わないような。。)


仮想通貨の普及に向けた課題

仮想通貨があたりまえにつかわれるようになるための大きな課題、それは通貨単位あたりの価値をいくらとするか、それをどう決めるか?という点だとゴゴは考えています。要するに1ビットコインはいくらが妥当なのか?、ということですね。

ちなみに、ここまでのところ、ビットコインを含めて「仮想通貨」と語ってきましたが、ビットコインやそれに類するものについては、これまでの記事で語ったきたように根源的価値があいまいであることや、投機的に価格が変動してきた経緯から、いまのままでは真の仮想通貨にはなりえないと思っています。

ただし、ビットコインの背景にあるブロックチェーン/プルーフオブワークなどのネット技術が、ウェブ上での個人間直接決済を実現するカギになる、と言う点ではその意義と可能性を感じています。

将来、ビットコインに端を発する仮想通貨が、現状のような投機的取引を脱して、1単位あたりいくらかが安定すれば、本当に使える仮想通貨として普及すると思いますが、それを誰がどのように決めるのか、ここもまだイメージが定まっていません。(そこで言えば、1万円がどうして1万円なりの価値を持つに至ったのか?という点もよくわからないので、貨幣の価値を定めるプロセスというのは、なかなかに不思議ですね。)


さて、結構長くなりましたが、今回はここまでです。冒頭述べたとおり、先行きイメージが生煮えで少々すっきりしない部分もあるかと思いますが、引き続きウォッチしながら考えていきたく思います。

なお、今回の記事に書くにあたってのヒントになった記事を参考までに紹介しておきます。いずれも日経ビジネスオンラインの特集記事です。

(参考記事)

ビットコインは「通貨」ではなく「技術」 
ここ最近の変化という意味では、投資家はビットコインを「通貨」として見るのをやめ、「テクノロジー」として捉え始めている。ビットコインは通貨としては投機的すぎ、まるで株のようだ。
26億円を調達したビットコイン企業
インターネットがコミュニケーションやコンテンツ配信のプラットフォームになったのと同じく、ビットコインや他の仮想通貨が決済の共通プラットフォームになる。何しろ、既存の金融システムが送金や決済に使っている電子システムは、技術的に見ると極めて古い。