保育園シリーズ、第3回目です。前回、行政措置としての保育園制度と、それによる認可・認証・無認可の保育園の間の補助の違いと運営格差が、待機児童を生みだしているとの考察をしました。今回は、こうしたらええんちゃの?という、ゴゴログ的な本質的解決策を考えます。

まず、制度を考える前提条件として、
1. 子どもの保育環境を健全な水準に保つため、全ての施設に一律に適用される、一定の保育基準が必要

2. それなりの基準を満たすためには、適正な賃金水準での人件費その他で、子ども1人あたりの保育コストも結構かかる(月15〜30万円?)

3. 利用者側のニーズに応じて柔軟に保育園の選択ができるようにしながらも、家庭間の経済力の違いが有利・不利にならない制度が必要

4. 保育園の運営側にも、サービスの供給拡大のインセンティブが働く程度に、それなりの収益が見込めることが必要

と置きます。

さて、どうしたら、全ての前提を満たした制度設計ができるでしょうか?まず、1と4の前提から考えると、保育園運営では、「一定のサービス基準」は規制としつつ、「料金設定は自由」と導けます。

しかしそうすると、現実問題として、2の前提条件とぶつかります。誰が今よりも高い保育料を払えるのか?ということです。

当然、ここで補助金の分配の問題となるのですが、まず、現状では認可に補助が偏っていますから、これをいったんやめて、公立・民間に関わらない補助制度を考えましょう。その場合、各施設に、子どもの定員数に応じて一定額をバラまけばいいのでしょうか?そうすると、今度は3.の問題とぶつかります。

柔軟なサービス選択ということは、人気のある園、そうでない園がどうしても出てきます。なのに同じ補助額で良いのか?

そう考えると、保護者側にバウチャーを渡して、補助金の配分をマーケットの中で調整するようにするのが一番ではないでしょうか。ただし、このバウチャーは、設計上もう一工夫必要です。また3.の前提に関わりますが、家庭によって経済力が違うので、一定額のバウチャーでは子どもにとって不公平です。

というわけで、
・「保育に欠ける」か否かの審査を行政が行なう(公的補助の必要があるか否かのみ判断。まあ、昼間に親が働いていて面倒見れないなら基準クリア、程度のもの)
・保育に欠けると認定された場合、 収入基準に応じた割引率が設定されたバウチャーが発行される
・親は、サービス内容と自己負担額に応じて保育園を選択し、園は割引分の補助金を受け取る。
という設計にすれば、経済力に応じた負担という思想は守りつつ、とはいえある程度は経済力に応じて、どの保育園を選ぶかのニーズを分散させる、という状況を導き出せるはずです。

結果、待機児童もなくなれば、保育園の側も現実的にやっていける料金設定ができ、保育士の待遇もあげられるのではないでしょうか?

こうなると、そもそも公立・私立という色分けに差はなく、例え市が運営していようと、民営化されていることと変わりありません。(財政負担と競争環境維持のため、今回述べた制度を運用するなら、特段の理由なく公立のみに補助を足すのはNGです。)

なので、「バウチャー制度を伴う保育園の民営化」が、現状の保育園問題を解決するための本質的な方策とゴゴは考えます。今の予算の組み換えだけの場合、どれくらいバウチャーで渡せて、自己負担額がどうなるのかまでは試算はできていませんが(多分、保育園側の収支改善の分、平均的には今より負担アップでしょう)、認可に入れたら数万円、もれたら認可外で下手したら10ウン万円、なんて不公平はなくなるでしょう。

これやったら、本当に問題解決すると思うのですけど、いかがでしょう?悪くないようなら、担いでくれる議員さん探してみたく思います。