ゴゴログ

ゴゴトモヒロがモノゴトの本質を考えるブログ

Facebookのゴゴログページを「いいね」してもらうと最新記事のお知らせが届きます。

先日の記事から、人事時代のハナシなど社内関係者向けの今回テーマに無関係な部分で冗長になっていたのをカットしたやや短縮バージョンです。それでも十分長いですが。<元記事はこちら>


私事ながら、この9月末でこれまで6年と少し所属していたリクルート(現在はリクルートマーケティングパートナーズ)を「卒業」することとなり、去る9月5日をもちまして業務完了・最終出社とあいなりました。 

で、何で辞めるの?次どうするの?ってなところを聞きたくなるのが人の常ではありますが、まず、今後については、これまで兼業といいつつミニマムでしか関われていなかった某ファームでハーフコミット、週2日ほど働きます。で、後の半分は特に何をするとも決めず、少なくとも来年4月くらいまでは「プラプラ」する予定です。

で、何で辞めるの?と、プラプラって何?どういうこと?ってあたり、ここはこれまで周囲で聞かれても、軽い説明程度であまりちゃんと答えたことはなかったんですけど、特に成長志向の強い若い方にとって参考になる点あるだろうなということで、今回ゴゴログ記事としてお届けさせていただきます。 

まず入社以来の経歴を振り返ってみると、2008年の4月末で経済産業省を退職、翌5月1日から旧リクルートに入社したんですが、当初4年間は、全社の人事部門にいました。転職活動時には、それまで人事なんてまったく経験も関心もなく、人事と言えば「エンマ帳」とか人の評価する仕事くらいのイメージしたなかったんですが、担当した人事企画の仕事は、やってみると非常にトップマネジメントに近い仕事で、ドラッカースクールも経て経営に関心があった自分には結構合ってた仕事でした。

要員管理(各事業部門の状況や戦略を踏まえて人員の割り振りや調達を考える仕事)や人事制度改革、2012年の分社化に向けた組織課題の検討も担当し、方針検討〜全体広報が片付いたところで、やはりずっと人事ではなく事業をやりたいと、2012年4月から進学事業部門に事業企画担当として異動しました。(その年10月に会社分割、リクルートマーケティングパートナーズ所属に)



で、ここからが今日の本題。

続きを読む

先日、こんなネット記事が出ておりました。

安倍首相が力を入れる第三子以降に特化した少子化対策は効果があるのか?

安倍首相は2014年7月19日、少子化対策において特に第三子以降に特化するやり方を積極的に検討すべきだとの考えを示した。第三子以降を重点化するやり方は、即効性が高いといわれているが、一方で経済的問題という大きな障壁も存在している。
さて、これを見て皆さんどう思われますか?

この方針のとおり、第三子以降に特化することでどこまで少子化対策に効果があるかは、ゴゴもよく分かりません。しかし裏を返せば、第二子までは経済的な政策支援の意義は低いともとれます。そして、これは正しい判断です。

少子化対策として、育児におカネがかかるから子ども手当など経済的支援を、みたいなハナシが良く出てきますが、個人的にはこれは効果の薄いバラマキ・愚策だと考えています。育児におカネがかかるという問題意識を持つのは、こどもを産んで育てて初めて実感できることであり、カネがあろうとなかろうと、カップルがいれば一定割合でデキちゃうものはデキちゃうワケです。


続きを読む

本日7月1日夕(2013年)、臨時閣議が開催され、憲法解釈の変更により政府として「集団的自衛権」を認めるとの方針転換を行いました。
集団的自衛権行使容認 閣議決定(NHK NewsWeb)

この判断を巡っては、護憲派などから批判的な声が大きく、また、新宿での焼身自殺未遂や官邸前でのデモなど、ややセンセーショナルな出来事となっています。

さて、今回の政府判断をあなたはどう評価しますか?この問題を考えるにあたっては、今回の判断が「憲法解釈変更によって行われた」という手続論の問題と、「集団的自衛権の容認」という内容論の問題、二つの側面があり、今回の判断に反対する人たちも、異なる観点で反対していたりします。


続きを読む

ごぶさたの前回記事から奇跡の連投ですが、全然ニュース関連でも何でもない、よもやまネタです。

最近ハマってるNews Picksを見てたら、こんな記事が紹介されてました。

先延ばしの誘惑から抜け出すためにはタスクを区切って取りかかろう

この記事では、やらなければいけないタスクをつい先延ばしにしてしまう誘惑に対抗するティップスとして、時間を区切って取り掛かる/ひと固まりのタスクに分解して取り掛かる/これらを組み合わせてやる、とい方法が紹介されてます。


続きを読む

ごぶさたしております。最近なかなかゴゴログで書こうという意欲が湧いてくるネタがあまりありません。

それというのも、安倍政権がなかなスキなく手堅い政策方針を打ち出してくるからなわけで、「オマエ何言ってんだよ、分かってね~なww」的な香ばしい話が大好きなゴゴとしては、少々物足りない日々だったりするわけです。(笑)

そんな中、最近結構ハマっているNewsPicksを見ていたら、こんな記事が。。。
・「日本人の生産性」は先進国で19年連続最下位 非効率なホワイトカラーの働き方はどう変わるべきか

NewsPicksはいろんな方が記事に各自のコメントをつけられるニュース・キュレーションサービスですが、ものの見事に「日本人は働き方が非効率。無駄に長時間労働しすぎ。もっと効率的に働かないと!」みたいなコメントにあふれておりました。

しかし、労働生産性が低いのは、日本人の働き方が非効率だから」というのは全くの誤解です。

悲しいかな、記事で紹介されているような業務支援システムを入れていくらシコシコ効率化を図ったところで、システム屋が儲かるだけで労働生産性はあがりません。


続きを読む

ゴゴログ、久々の更新はこれまた久々のビットコインネタです。

以前の記事では、Mt.Goxの破たんを機に、ビットコインの価値は急速に落ちると予想していましたが、350ドルを切るところまで徐々に値を下げたあと、ここ一月ほどはおおむね400ドル台で安定しています。 ビットコインの金銭価値について懐疑的であることにはかわりありませんが、「価値が急速に落ちる」との予想は外れですね。。

さて、そうしたワケで、安定しているがゆえに最近はマス的にはあまり取り沙汰されなくなくなったビットコインですが、「仮想通貨」の意義については色々と議論は続いているようで、ゴゴログ的にも視点を変えて、「つまるところ仮想通貨とは何なのか?」を考えてみました 。まだちょっとアタマの中が整理されきっていないところもあり、やや生煮えかもしれませんが、ちょっとまとめてみます。



続きを読む

それほど時事的でもないですが、選挙の話です。
近頃、選挙がある度に、「明るい選挙推進協会」(どれほどの存在意義があるんだろ、ここ?)の回し者でもなかろうに、SNS上に「みなさん、選挙に行きましょう!」的なメッセージがあふれるのにうんざりした経験ないでしょうか。

正直どうでもいい話なんですが、最近あまりにもネタがないところ、おときた駿さんの
どうして、選挙にいかなきゃいけないの?-よいこのみんしゅしゅぎ- 
というブログエントリーを見て、じゃ、埋め草程度にこのハナシでもするか、ってくらいの今回の話です。

上記のブログでは、現在西宮市長選に立候補されている今村氏がつくられたとの紙芝居を紹介しており、紙芝居の内容は、こどもにも分かりやすく選挙投票の意義を説明しているものなのですが、これを見たコメントとして、「分かりやすい」とか、「選挙の大切さがあらためて分かった」的な反応があったりするのを見ると、「は?」と感じてしまいます。

ま、こども向けには十分意義ある内容で、おときた氏にも今村氏にも別に噛みつきたいわけではないですが、大人がこれ見て「そうだ、選挙、行こう」的なメッセージを発しているのを見ると、そんなこといまさら感じ入る程度なら、オマエは選挙いかんでエエ、と少し毒を吐きたくなるわけです。


確かに選挙権というのは、絶対的な王権に対して議会が対抗するようになり、その議会議員を民主的に選べるようになったという歴史的経緯のなかでは、非常に大切に守るべきものです。(まっとうな大人であれば、子供向け紙芝居ではなく、過去の人々の多くの血の代償のもと権利を獲得した歴史に感じ入って欲しいところ。)

なので、選挙権そのものが制限されるような事態に対しては、頑として行動するべきだとは思いますが、個別の選挙において、大して興味関心もないのに、「選挙は大切」程度のホワっとしたキモチでロクに知りもしない候補に投票したところで、 何の意味があろうかというもの。それって単なる自己満足じゃないですかね。それを、大上段に「選挙に行きましょう!」なんて言われると、ウザいことこの上なし。

問題は、選挙の争点や候補者の主張に関心を持つことであって、ちゃんと考えたけど結果的に選ぶポイントもないから棄権して遊びにでかけるってのは、決して悪いことでもなく合理的な行動なんじゃないでしょうか。逆に言えば、有権者の関心を高めるような、選挙における争点や候補者自身のアピールを明確にできていないことや、そこにきっちり切り込めていない報道に問題があるのであって、そうした争点が明らかでないにも関わらず、「選挙に行かないのは意識低い」的なスタンスでモノ申されると非常に感じが悪いっす。

ま、棄権するにせよ白紙投票するにせよ、その場合には政治に文句を言う権利を投げた、という心構えで文句言わずいてくれればいいワケです。で、後悔することがあれば、次は選挙にいけばいい。どっちかっつーと、一時的なノリで山本太郎を当選させて鈴木寛を落とすなんてノイジーな投票は控えて頂く方が、世の中のためになるのではないかと思うところであります。以上。

投票率100%の国がいい国かどうかと考えれば、一概に投票率が低いからダメ、というわけでもないのは自明ですね。では。
 

すみません、タイトル、ライフネット岩瀬氏のブログをパクってます。笑
(注:旧題は「入社7日目の明日から気をつけた方がいいこと」でしたが、もはや1年経ってイミフだと思いますので改題しました。2015.4.1)

入社2日目の明日から試して欲しいこと


新たに社会人になった若者に向けて書かれたこの記事、プチ炎上してすったもんだしたせいで、結局何が本当に重要なことなのかよくわからなくなった若い人たちも多いと思うので、これから社会に出て活躍していくために大切な、本質的なポイントを2つ、ゴゴログ流に解説しましょう。
(ちなみに、転職したばかりの人、これから転職しようとする人にも共通するハナシです)


その1~「信頼残高」という考え方

岩瀬氏のブログでは、新社会人へのススメとして、「毎朝、定時より30分前にきっちりした身なりで出社し、新聞を読んでなさい」と書かれています。見方によってはオールドスタイルなこうした社会人のあるべき像が、最初の炎上の対象になったわけですが、本当に重要なポイントは、その後に続いていた部分にあります。

簡単なことだが、もしこれを1年間、1日も欠かさず続けることができれば、1年後には皆さんの社内における信頼は確実に高まっていることだろう。

 昨年も同じ趣旨のことを書いたが、まず一年目に目指すべきは、社内で信頼される人間になることだ。きっちり仕事をする人だと信頼されている人には、多くの仕事が回ってきて、その分、成長も早くなる。
 
朝30分早く出社することや、毎朝欠かさず新聞を読むこと自体が重要なのではなく、いかにして組織内での自分に対する信用度を高めるか、これこそが新しく社会人になった人達が気をつけるべきことです。

聞いたことがある人も多いかと思いますが、「信頼残高」という考え方があります。もしあなたが何か良いアイディアがあって、新しい取り組みを始めたいと周囲に働きかけた時、単にアイディアが良ければ受け入れられて実現するかといえば、そう簡単でもありません。

ちょっとした改善提案くらいなら可能かもしれませんが、ヒト・カネ・時間といった何らかのリソースが必要な場合、そのアイディアに周囲や組織が乗ってくれるかどうかは、あなたの組織内での信頼度に大きく左右されます。信頼度が大きければ、ちょっと不安要素があるチャレンジでも認められる可能性が高くなりますが、信頼度が低ければ、本当にいいアイディアであっても、周囲は耳さえ傾けてくれない、ということも起こります。

あるいは、岩瀬氏のコメント通り、あるチャレンジングな(=失敗の可能性も大きい)重要なタスクを誰に任せるかを考える際、そうした仕事は信頼度の大きなメンバーに回されるわけです。そして、この信頼度というのは、あなたの地頭の良さやクリエイティビティというスキルではなく、日々の行動に対する「周囲からの見られ方」によって積み上げられていくもので、自分の信頼を「貯金」して、その残高をあげていくことが大切です。

残高が十分大きければ、最初のチャレンジングな仕事で仮に失敗して、少々残高が減ってもまたチャンスは巡ってきますし、成功すれば残高がさらに増えて、より大きな仕事がまわってくる。組織とは、そういうメカニズムで動いています。

中には「計算高く」動くことを潔くないと考える人も結構いるかと思いますが、少なくとも自分が気づかないうちに損をしない程度には、こうしたことを心をとめて日々の行動を振り返ることは決して悪くありません。


その2~組織風土との相性 (Cultural Fit)

さて、入社してしばらすると、少しは慣れてきて周囲の状況や会社の雰囲気も分かってくるでしょう。そうした中で、「毎朝、定時より30分前にきっちりした身なりで出社し、新聞を読むことが、会社的には好印象につながりそうなのは分かった。でも、ラフな格好でさっさと仕度し、出社前はスタバでギリギリまでネットで情報収集する方が絶対に効率だよな~」と、違和感を感じる人もいるでしょう。

学生の生活から会社に勤める生活へと大きく変化する中では、様々な違和感を感じることは当然です。しかし、それが環境変化によってもたらされる一時的な違和感なのか、組織と自分の相性=cultural fitからもたらされるものかをよく気をつけてみておくことは、「信頼残高」を積み上げることと同時に気をつけるべき(あるいはそれ以上に)大切なことです。

あなたには、あなた独自の価値観がある。そして、会社にもその会社固有の「風土」があります。組織風土というのは、中にいる人間でもなかなか明確に言語化できないのですが、その組織の価値観を反映してできあがっています。なので、当然、人間同士と同じように、あなたと会社の価値観が合わないこともあります。

このあたり、就職活動の中でしっかり見極められればいいですが、まあ大抵はムリですよね。入ってしばらくしてから、徐々に感じることが普通でしょう。岩瀬氏の冒頭のブログが、ある方面からは「社畜のススメ」みたいに見られたのは、こうしたcultural fitの多様性に関わらず、ある一つのスタイルが正しいこととして押し付けられたように感じられたからだと思われます。

しばらく働いていても、どうも会社で好まれる価値観と自分の価値観が合わないことはあります。自分の考え方を変えていくというのは、一つの方法です。あまり自分にこだわりすぎるよりも、違うものの見方・学び方を吸収して、視点や物事に取り組むスタイルを複数持てるようになることは、単なる知識を学ぶよりも、よっぽど人間的成長につながります。

しかし、どうしても折が合わないことも当然あります。そこを我慢して、会社では会社に合わせて生きていく・・まさに立派な「社畜」への道ですね。人間、自分が好まない事をやり続けることはできません。30分早く会社に行くとか、新聞を読み続けることは習慣化できるかもしれませんが、そうしたスタイルを好む風土・価値観が合わないのであれば、そうした組織の中で信頼残高を大きくしていくことは、多分ムリです。

そうした場合は、別の環境を探した方がいいでしょう。ただし、「会社が合わなくて1か月で辞めました」なんてのは、それこそ信頼残高が超マイナスからのスタートになるので、3年とは言わずとも、1年はしっかりと言われた通り働いて、周囲の先輩たちともよくコミュニケーションとってみて、会社の中身をしっかり見極めてから、cultural fitに問題がないか考えることをおススメします。
(転職を考えてる方にとっては、cultural fitはよりセンシティブな問題です。見た目の条件に惑わされることなく、しっかり見極めてきめましょう。)

さて、長々と書いてきましたが、以上はDrucker School留学時代に、HBSでも教鞭をとられていたSathe教授にならった内容がほぼそのままベースになっています。 というワケで、ゴゴの主観でも成功体験でもなく、むしろ価値あることを習っておきながら全く出来てない自分の姿に心痛むくらいのハナシなのですが、その分若い人にはきちんと考えてこれからの社会人生活を送ってほしいと思います。

ちなみに、「毎朝、定時より30分前にきっちりした身なりで出社し、新聞を読んでなさい」と言われて素直に実行し始めた方々、その習慣(と素直さ)は決して悪くはありませんが、その通りやったからといって本当に信頼残高が大きくなるかはその会社の風土次第なので、なんでも表面的に鵜呑みにせず、ちゃんと自分のアタマでやり方考えた方がいいですよ!
(少なくとも今さらそのままやってる新人の姿を自分が見かけたら、お前アホかwとツッコミます。)

最近、MOOCs (Massive Open Online Courses:大規模公開オンライン講座の略とのこと、今回調べて知りました。。)とか、ネット技術の発展により、色んな知識がパソコンひとつで学べるようサービスが急速に発展してきています。

そうした流れに合わせて、「ITを使った学習の方が効率的だ。もうこれからは学校に行かなくてもいい時代になる!」みたいな意見もちらほら見られます。

ゴゴ自身、まあそうかもね、なんて思うところもあったのですが、先日、たまたまとあるシンポジウムに参加したことをきっかけに、「未来の学校」についての明確なビジョンが見えました。

で、個人的な結論としては、ネット動画で学校がいらなくなるなんて時代は来ない、むしろまた、「良い大学へ行く」ことが求められる時代になると考えるに至りました。


これまでの学校というのは、基本的に知識を伝えるための装置でした。シンポジウムの分科会でプレゼンしたOlin CollegeのChachra教授は、空のバケツに水を注ぎこむイラストでその様を表現していましたが、まさにそんな感じですね。

ところでこのOlin College、今回ゴゴは初めて知ったのですが、2006年に初めての卒業生を送り出した非常に新しい工科の単科大学にも関わらず、先進的な教育プログラムで非常に高い評価を得ています。

特徴はいろいろあるのですが、エンジニア育成を目的としながら、デザインアプローチと人文科学における人間的価値の理解を重視したカリキュラムになっていること、それから、企業や社会における実際の課題解決にチームで1年に渡って取り組みながら、学生が自律的に必要な知識を習得していくという教育法を用いている点が非常にユニークであり、示唆に富むものと思います。

つまり、「バケツに水を注ぐ」ような授業で知識を溜め込むことがゴールではなく、実際の問題を解決するために、自分が知らない知識の習得を含めて、「知識を活用できるようになる」ことがゴールに置かれています。ここに、これからの大学の在り方が示されているとゴゴは思います。

まさにMOOCsなど、インターネットの発展で知識を得ることは、非常に簡単になってきています。しかし、単に知識を得れば役に立つのかと言えば、「有名大学卒だけど使えない」という声が昨今チラホラ聞かれる現状を考えれば答えは明白でしょう。

そう考えると、MOOCsというのは、教育へのアクセスという点ではイノベーティブですが、教育法という点では「バケツに水」の旧来的な教育を効率化するだけであると言えます。

とすると、教育におけるより大きな文脈でのイノベーションのテーマは、MOOCsを土台としつつ、学生が知識を現実に有効活用できるようになるための新たな教育プログラムの開発というところにあると思います。
(なので、MOOCsに意味がないと言ってるワケではなく、新たな教育法との補完関係のなかでこそ、その意義が真に発揮されると思います。)

そのために、これからの時代、大学という機関は、学生が取り組める課題テーマを提供し、そこに取り組むチームが集まるハブとなり、自律的な学習を促しながらも知識が偏り過ぎたり、うまく既存の知識にたどり着けない時には手助けをする、そういう役割・場になっていくでしょう。

そして、こうした観点での教育プログラムのデザイン力やコーディネート力の優劣によって、大学間での新たな競争が行われ、その中で「良い大学」で学ぶことが、未来においても社会的成功への一つの道標であることは変わらないだろう、という見方が冒頭の結論の理由です。


タイトルで「未来の〜」とは謳っていますが、この変化は既にいま起こっている変化です。これから大学を選ぼうとする若い人や親御さんは、旧来的な学校ブランドや「ITによる教育革命」の表面的な変化に惑わされることなく、Olinのように「知識を活かす」ことに真剣に取り組む「未来の良い大学」を目指していくことをオススメします。

そして、日本にいち早くそうしたプログラムを提供する大学が増えていくことを期待しています!

2月はどうもアンテナが立つネタがなく、ブログ更新サボりまくりだったのですが、久々にピピッとくる香ばしそうなネタが入ってきました。

ドワンゴ就職受験料、厚労省が中止求め行政指導(Yomiuri Online)
来春卒業予定の大学生らの採用を巡り、大手IT企業「ドワンゴ」(東京)が入社希望者から受験料を徴収する制度を導入した問題で、厚生労働省東京労働局が「新卒者の就職活動が制約される恐れがある」として、職業安定法に基づき、次の2016年春卒の採用から自主的に徴収をやめるよう行政指導をしていたことがわかった。」 

これ、皆さんどう思います?ツイッター上では「厚労省、バカじゃねーの?」的な反応がわりかし普通だったように思われますし、ゴゴも最初は同じくアホちゃうか?と思いました。「職安法?しかも行政指導?www」ってな感じです。

ちょいとウンチクになりますが、職業安定法とはどんな法律かというと、主に職業紹介に関して規制する法律です。法の最初に掲げられている目的を見てみると、
 
(法律の目的)
第一条  この法律は、(中略)、公共に奉仕する公共職業安定所その他の職業安定機関が関係行政庁又は関係団体の協力を得て職業紹介事業等を行うこと、職業安定機関以外の者の行う職業紹介事業等が労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整に果たすべき役割にかんがみその適正な運営を確保すること等により、(中略)、もつて職業の安定を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。

とされています。さらに、この法律は労働関連法の憲法ともいえる労働基準法の第6条、「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。(中間搾取の禁止)」という規定を土台としてつくられています。つまり、不当にピンハネすんなよコラ、という法律です。

というワケで、職業紹介ではないドワンゴの取り組みに関して職安法で対応とは何事ぞ?しかも昭和でもないのにいまさら行政指導かよw、というのが最初の感想でした。


しかしですね、ここは念のためと法文を確認すると・・・

(報酬受領の禁止)
第三十九条  労働者の募集を行う者及び第三十六条第一項又は第三項の規定により労働者の募集に従事する者(以下「募集受託者」という。)は、募集に応じた労働者から、その募集に関し、いかなる名義でも、報酬を受けてはならない。

とばっちり規定されておるではないですか。。というワケで、厚労省の指導は当然のことでありました。法律で明確に禁止されているのですから仕方ないですね。

ここで、「そんなにばっちり違反してるんなら、指導なんてぬるいこと言ってる場合じゃないんじゃないの?」という疑問も当然あるかと思いますが、ここが今回の対応の妙で、ドワンゴの今回の取り組みというのは、大量かつ入社意思の薄い応募を課金によって制限しようという取組みなワケで、法がそもそも禁じている「中間搾取」を目的とした行為ではないことは明白です。

昨今の就職活動の在り方に様々な疑問が呈されている社会状況の中で、杓子定規に即座に法の適用を行うなんて無粋なことをするのではなく、行政指導というカタチで、「来年はうまいやり方考えてね~」とやんわりメッセージを送ったのは、むしろ法文の規定と現実問題の間でバランスをとった巧手であるといえましょう。

ちゃんと法律を理解しておくことは重要ですね。ちなみに、職安法第39条に違反したときの罰則は、「六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金」でございました。

(法律見る時は、罰則を見ることが肝心ですよ!というワケで、こちらの記事もどうぞ→「法律を読み解いてみよう!話題の特定秘密保護法案を題材に、超シンプルな法律の読み解き方を教えます。」

このページのトップヘ